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東京23区で、民泊のコスパが良いのはどこか
宿泊単価・稼働日数・家賃・地価の4つを実測で突き合わせ、 区ごとに家賃と売上が釣り合う広さの上限(損益分岐面積)を出しています。 広さを仮定せずに一意に決まる指標なので、想定の置き方で順位が動きません。
定員4人で見ると、1位は葛飾区の92.2m²、最下位は板橋区の58.3m²でした。 単価が最も高い区が、コスパでも1位とは限りません。家賃の上がり方のほうが急なためです。
定員4人での比較
| 区 | 宿泊単価 | 年間売上見込み | 家賃(円/m²/月) | 損益分岐面積 | 30m²なら家賃の | 届出あり | 届出率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 葛飾区 | ¥17,118 | ¥2,134,615 | ¥1,930 | 92.2m² | 3.07倍 | 315 | 32% |
| 墨田区 | ¥23,000 | ¥2,868,100 | ¥2,810 | 85.1m² | 2.84倍 | 2,533 | 58% |
| 渋谷区 | ¥29,000 | ¥3,616,300 | ¥3,622 | 83.2m² | 2.77倍 | 1,488 | 70% |
| 杉並区 | ¥20,314 | ¥2,533,197 | ¥2,662 | 79.3m² | 2.64倍 | 378 | 68% |
| 台東区 | ¥22,225 | ¥2,771,458 | ¥2,943 | 78.5m² | 2.62倍 | 1,020 | 44% |
| 江戸川区 | ¥15,102 | ¥1,883,219 | ¥2,042 | 76.9m² | 2.56倍 | 466 | 74% |
| 港区 | ¥31,771 | ¥3,961,781 | ¥4,504 | 73.3m² | 2.44倍 | 921 | 73% |
| 大田区 | ¥17,000 | ¥2,119,900 | ¥2,513 | 70.3m² | 2.34倍 | 302 | 24% |
| 豊島区 | ¥19,057 | ¥2,376,408 | ¥2,864 | 69.1m² | 2.30倍 | 1,743 | 65% |
| 中野区 | ¥18,399 | ¥2,294,355 | ¥2,775 | 68.9m² | 2.30倍 | 419 | 45% |
| 北区 | ¥16,965 | ¥2,115,536 | ¥2,557 | 68.9m² | 2.30倍 | 555 | 62% |
| 新宿区 | ¥21,750 | ¥2,712,225 | ¥3,486 | 64.8m² | 2.16倍 | 3,661 | 78% |
| 世田谷区 | ¥16,590 | ¥2,068,773 | ¥2,672 | 64.5m² | 2.15倍 | 482 | 56% |
| 文京区 | ¥18,780 | ¥2,341,866 | ¥3,200 | 61m² | 2.03倍 | 281 | 67% |
| 板橋区 | ¥13,067 | ¥1,629,393 | ¥2,328 | 58.3m² | 1.94倍 | 342 | 58% |
定員をそろえて見る
区ごとに物件の大きさが違うので、定員をそろえないと単価の比較になりません。
| 区 | 定員2人 | 定員3人 | 定員4人 | 定員6人 | 定員8人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 葛飾区 | ¥13,000 | — | ¥17,118 | ¥20,816 | ¥26,405 |
| 墨田区 | ¥15,948 | ¥17,910 | ¥23,000 | ¥26,000 | ¥32,543 |
| 渋谷区 | ¥18,152 | ¥23,200 | ¥29,000 | ¥37,488 | ¥55,614 |
| 杉並区 | ¥14,766 | ¥16,510 | ¥20,314 | ¥23,764 | — |
| 台東区 | ¥17,000 | ¥18,236 | ¥22,225 | ¥31,000 | ¥40,800 |
| 江戸川区 | ¥13,300 | ¥15,406 | ¥15,102 | ¥25,500 | ¥23,928 |
| 港区 | ¥28,881 | ¥20,920 | ¥31,771 | ¥31,479 | ¥48,753 |
| 大田区 | ¥11,792 | ¥12,255 | ¥17,000 | — | — |
| 豊島区 | ¥13,386 | ¥16,547 | ¥19,057 | ¥25,993 | ¥34,676 |
| 中野区 | ¥13,517 | ¥15,899 | ¥18,399 | — | — |
| 北区 | ¥13,850 | ¥13,700 | ¥16,965 | ¥21,683 | ¥29,528 |
| 新宿区 | ¥17,002 | ¥17,745 | ¥21,750 | ¥33,136 | ¥43,495 |
| 世田谷区 | ¥13,331 | ¥17,034 | ¥16,590 | ¥34,512 | — |
| 文京区 | ¥17,456 | ¥17,000 | ¥18,780 | — | — |
| 板橋区 | ¥11,101 | ¥13,743 | ¥13,067 | ¥20,332 | — |
稼働日数は都全体で124.7日
観光庁が2か月ごとに公表している宿泊実績を、年度で合計した実測値です。 住宅宿泊事業法の上限は年180日なので、その69%まで使われていることになります。 単月から年換算すると繁忙期に引っ張られるため、6期ぶんを足しています。
単価は「届出番号が確認できる物件」だけで集計しています。 Airbnbの掲載には、住宅宿泊事業(届出番号がM+数字)のほかに、旅館業や特区民泊の物件が混ざっています。 後者には年180日の上限がありません。同じ土俵ではないので、混ぜると数字が壊れます。 実例として中央区は定員4人の掲載32件のうち届出番号があるのは1件だけで、 残り31件が単価33,710円を作っていました。混ぜたままだと中央区が23区で最も割安に見えてしまいます。 届出番号のある物件が30件に満たない区は、数字を出さずに空欄にしています。
この数字は「家賃だけ」と比べたものです。 損益分岐面積は、年間の売上見込みが家賃と釣り合う広さの上限です。 清掃費・リネン・光熱費・保険・管理システム・仲介手数料・宿泊税の徴収事務は含んでいません。 実際に手元に残る損益分岐は、これよりかなり狭くなります。
定員をそろえずに区を比べると、数字がひっくり返ります。 素の中央値だけを見ると新宿区21,320円・葛飾区21,073円で差は247円しかありませんが、 葛飾区は定員6人の広い一棟貸しが多く、新宿区は定員4人が中心です。 同じ定員でそろえ直すと差は7,229円になります。このサイトが定員別に出しているのはそのためです。
稼働日数は都全体の値です。区ごとの宿泊実績は公表されていません (公表されるのは届出日・届出番号・所在地だけです)。よって全区に同じ稼働日数を当てています。
- 宿泊単価:Inside Airbnb(2026-06-30版・CC BY 4.0)。一棟貸し(Entire home/apt)の提示価格であり、実際の成約額ではありません。
- 稼働日数:観光庁「住宅宿泊事業の宿泊実績」(2025年度・6期合計の実測)。届出住宅あたりの年間宿泊日数で、分母は届出数ではなく報告件数です。
- 家賃:総務省「住宅・土地統計調査」(借家の1m²あたり月額)
- 地価:国土交通省「国土数値情報 L01 地価公示」(2025年)